大阪万博、人権侵害リスク点検 サプライチェーンの搾取や差別排除(2024/8/19)
2024年8月15日日経記事より
日本国際博覧会協会は2025年大阪・関西万博でサプライチェーンの人権侵害を排除する「人権デューデリジェンス)」を実施する。運営に関わる原材料や部材、商品の調達について、労働搾取や性・人種差別などの有無を総点検し、結果を開幕前に公表する。万博での人権DD実施は初めて。
アンケート調査を協会内の各部局向けに実施し、リスクを特定する。パビリオンを出展する約170の国・地域・国際機関、企業などへもヒアリングする。発生を未然に防ぐ狙いで人権侵害への対応や環境配慮の基準を定めた「調達コード」を設定。木材、紙、農産物、畜産物、水産物、パーム油の6品目については個別に基準を定めた。それぞれ人権侵害や環境配慮の有無などの基準を定め、調達の際の順守を呼びかける。
現段階で懸念されるのは、建設工事や備品の製造、流通時などの「労働時間の超過」や「性別、人種、障害などによる差別」など。サプライチェーンの末端となる発展途上国などで、労働者が劣悪な環境で働かされていたり、児童が大阪・関西万博では専用の通報窓口を設置して調達する物品やライセンス商品に関する違反の有無を精査する。人権DDの仕組みが十分に機能しているかを有識者らが検証し、結果を25年4月13日の開幕までに協会ホームページで公表する。
大掛かりな人権DDになりそうです。
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